サムネールは、太陽の光を跳ね返す、美しいソーラーパネルです。
光り輝く日本の未来を見せていただいたような画像です。
でも本当にそうでしょうか。
さまざまな地域住民とのトラブルや、環境問題など、報道される内容は「光り輝く日本の未来」とはほど遠い感じがいたします。
政府は「再生可能エネルギーのイノベーションを経済成長エンジンに」と言いますが、パネルは海外製、設置自体も外国企業と言う報道もあります。
電力マン、候補者としてはどう反応すればいいのでしょうか。
鳴り物入りでスタートしたはずが、わけわかりませんよね。
可能な限り疑問点を解決します。
政府の補助も結構ですが「固定価格買取制度」のスタートの経緯はすでにお伝えいたしました。
※電力自由化の光と影。参入の決断は、拙速より熟慮だったのでは。
書き忘れましたが、今後はFIP制度に移行されますが、2012年にFIT制度でスタートした事業者は20年間の買取制度の権利を持っています。
しかも当初の契約であれば42円/kWhです。
あと10年「火事場泥棒」のような方に国民負担分を含めて費用を払い続けなければなりません。
今回は太陽光発電の中でも10kW以上のメガソーラーについてお伝えいたします。
私は「亡国の制度」だと思っています。
過激な言葉使いをしましたが、あくまでメガソーラーについての話です。
ソーラー技術そのものを否定するものではありません。
その思う理由を7点、書かせていただきます。
みなさまには予見なく評価いただきたいと思います。
現状、開発されている「再生可能エネルギー」の80%が太陽光。
第6次エネルギー基本計画では2030年に36〜38%を賄うということです。
この際もおそらく、同じくらいのシェアを占めるものと予想できます。
是非ご自身の見解をまとめておいてください。
メガソーラーやめるべき7つの理由
- 景観悪化。
- 自然破壊、土砂崩れ。
- 使用済みパネルの廃棄物化。
- 固定価格買取制度。
- 雇用を生み出さない植民地ビジネス。
- 電力運用上の問題点、電気の品質。
- 原子力再稼働、新増設の方が遥かに合理的。
景観悪化。
前にも述べましたが、とある経済人が「日本の放棄農地は20万ヘクタールあり、山間遊休地と合わせれば原子力などなくてもやっていける」と発言しておられたのが忘れられません。
日本の原風景のほとんどがソーラーパネルに埋め尽くされる国、住みたいですか?
テレビの司会者が同じような趣旨の質問をすると、少し怒った感じで「原子力で焦土化し、放射能で日本中住めなくなるのと、どちらがいいんだ。」と言うことでした。
当時、福島事故直後の混乱で、原子力憎しの雰囲気も強かったため、かかる暴言も受け入れざるを得ないと言うことだったのでしょう。
風力発電機を少し建設するだけで、景観を云々する日本人がこれを本当に許すのでしょうか。
※風力発電のメリットとデメリット。電力会社OB目線で書きます。
メガソーラー建設前の「環境影響評価」は行われているのでしょうか。
あまり聞いたことありません。
自然破壊、土砂崩れ。
案の定、今、全国の37自治体で、メガソーラー設置に関するトラブルが発生しているようです。
自然破壊や土砂崩れが社会問題化したのは、みなさんも記憶に新しいと思いますが、静岡県熱海市の土砂崩れの映像でしょう。
盛り土など過度の森林開発で保水力を失った山林の破壊力は、この土石流でみなさんお感じになったことでしょう。
使用済みパネルの廃棄物化。
太陽光パネルの耐用年数は20〜30年といわれます。
耐用年数が過ぎると産業廃棄物です。
さらに、太陽光パネルは晒される風雨に耐える必要があり、大変堅牢な作りになっているとのことです。
分解もままならず、山林・田畑に野積みされる様子が目に浮かびます。
環境対策のために導入した太陽光が環境破壊。
笑い話にもなりません。
やはり、認可されるべきは大手電力会社他、最終処分まで責任を持てる企業でないと大変なことになるのではと懸念します。
インターネットで検索しても、現状はそうではないような気がします。
中には海外企業も。
固定価格買取制度。
これに関しては前述しましたし、別記事のURLも貼り付けています。
とにかく知って欲しくて、電力会社に入社されたら意識願いたいのは「再エネ賦課金」の存在です。
要はソーラー始め「再生可能エネルギー」で発電した電力の電気代には「賦課金」として、ユーザー負担になっていると言うことです。
しかも、ほとんど人が知らない間に「儲け一筋の経営者」や「海外資本家」を潤しているわけです。
雇用を生み出さない植民地ビジネス。
これまでの発電所は種々非難もありますが、地元雇用・地元発注など、地元へのメリット還元を必ず考えます。
太陽光は設置してしまえばほとんど終わり。
義務付けられたメンテナンスのため、たまに現地巡視する程度でしょう。
「儲け一筋の経営者」や「海外資本」を利することはあっても、地元にメリットを生み出すことなどあり得ません。
皆が納得するビジネスモデルのキーワードは「地産地消」「自家消費」です。
これは改めて記事にします。
電力運用上の問題点、電気の品質。
「電圧、周波数、安定供給」。
電気にも「品質」があることをお伝えしました。
※再エネの電気料金は気になりますが「電気の品質」にも注目です。
何をとっても難しい電源です。
悪天候・夜間での発電はできません。
と言うことは電力会社にとっては、いつ送電されてくるのか予測もできない電源です。
結果、電圧や周波数を保つのが困難となります。
このことは発電量が増えれば増えるほど深刻になります。
原子力再稼働、新増設の方が遥かに合理的。
最後の理由はタイトル通りです。
ここまで何度も驚きを持って記事として触れてきました。
原子力の再稼働や新増設に舵が切られようとしています。
前に発表された「第6次エネルギー基本計画」の原子力20〜22%、再生可能エネルギー36〜38%が、どうなるのか次第ですが根本的な方向転換が図られる可能性があります。
風力発電の際にも申し上げましたが、これだけ手間と費用のかかる電源なら、原子力に注力する方が遥かに効率的です。
最後に。
次回は家庭用ソーラーパネルを特集します。
これも東京都が設置義務化を打ち出しましたが、耳を疑いました。
ただ家庭用につきましては、メガソーラーほど異論はありません。
もっと考えるべきことがありそうな気がするだけです。
その次の回には、太陽光で考えられるビジネスモデルをご提案します。
ソーラーパネルを一般に売りまくり儲けようと言うものではありません。
私は、再生可能エネルギーのあり方は、基本「自家消費」と「緊急時対応」のためのものと思っており、その前提でのビジネスモデルです。
自治体の役割が大きいと思っています。