2021年10月、第6次エネルギー基本計画が閣議決定されました。
エネルギーの基本政策の基本的な方向性を示すもので、中心は当然ながら発電事業が中心となります。
結果、産業界全てが電力の動向には深い関心を持ってウオッチしておられます。
したがって、電力に関わる者は、日本経済全体の根底を支えているという自負を持って業務に取り組むべきと考えております。
※2030年に向けたエネルギー政策(平成22年7月16日)
2010年のエネルギー基本計画の躍動感。
概要だけですが、今回の「第6次エネルギー基本計画」と比較がしやすいので、参考にさせていただきます。
もちろん、福島第一発電所事故の前なので、表現されている文章の躍動感すら感じます。
- エネルギー・セキュリティー、温暖化対策、供給効率性。
- 環境エネルギー分野での経済成長、エネルギー産業構造の改革
- 2030年、エネルギー需給構造の抜本的改革。
○数値目標
- 自主エネルギー比率、70%
- ゼロ・エミッション電源比率、70%
- 民生部門のCO2排出量半減。
- 産業部門の世界最高エネルギー利用効率。
- 世界トップクラスのエネルギー製品国際市場シェア。
- 2030年にエネルギー起源のCO2、90年比で▲30%。
- 資源確保。安定供給強化への総合的取り組み
- 自立的かつ環境調和的なエネルギー供給構造の実現。
2020年までに原子力新増設9基、2030年までに14基。 - 低炭素型成長を可能とするエネルギー需要構造の実現。
- 新たなエネルギー社会の実現。
- 革新的なエネルギー技術の開発・普及拡大、国際展開。
第6次エネルギー基本計画に見える経産省の落ち込み。
逆に言えば福島第一発電所事故のインパクトがそれほど大きかったということで、仕方ないことのように思えます。
- 東電福島第一の事故10年の歩み。
- 2050年カーボンニュートラル実現に向けた課題と対応。
- 2050年を見据えた2030年に向けた政策対応。
- 事故の経験、反省と教訓を肝に銘じて取り組むことが、エネルギー政策の原点。
- 福島の復興・再生と、安全最優先。
- 処理水の海洋放出と風評対策。
- 避難解除への取り組み。
- 可能な限りの原発依存度の低減。
- 需要サイドの取り組み。省エネ、蓄電池。
- 再生可能エネルギー、主力電源化。
- 原子力、福島事故への真摯な反省、小型モジュール炉。
- 火力
- 電力システム改革
- 水素・アンモニア
- 資源・燃料
被災者の方にとっては復興等というには程遠く、帰還も果たせない方が多くおられます。
帰還困難な方にとっては10年なんて、あっという間の短期間だったことでしょう。
こういう方がおられる以上、電力会社もまだまだ短期間で、原子力を云々することは控えるべきと思います。
今回の「第6次エネルギー基本計画」の閣議決定にあたり、できる限り「再生可能エネルギー」でいくという政府のコメントは、この点に配慮されたものと勝手に思っています。
10年前と第6次「エネルギー基本計画」を比較すればすぐにわかります。
両計画とも絵姿を提示しております。
2010年ver. 2021年ver.
石油 13.5% 2%
液化天然ガス 16.2% 19%
石炭 11.0% 20%
原子力 21.4% 20〜22%
再エネ 37.8% 36〜38%
温暖化対策で石油を少し控えましょうというくらいです。
私には温暖化対策というよりも、中東に依頼する資源はもうやめようと言ってるだけとしか思えません。
シェアも全く同じです。
再生可能エネルギーなど夢物語と思っている私には、「やっぱ原子力です」と仰っているとしか思えません。
だとしたら、これまでのような重厚長大さだけは見直す必要はあると思います。
そのため、第6次エネルギー基本計画では「小型モジュール炉」というキーワードだけはソーッと潜り込ませておられるのかもしれません。
参考:原子力発電の技術開発、技術進歩の話はほとんど話題になりません。