【勝手に解説】電力会社別一記事シリーズ第2弾です。
北陸電力について解説させていただきます。
前提条件といいますか、話の流れを北海道電力とダブりますが、一応明記します。
きっかけは以下の記事への反響の多さです。
※大手電力会社就職、おすすめ比較。企業体質は微妙に違うようです。
条件です。
- 該当電力会社のサイト・SNSは全部チェックします。
上位表示されるのは口コミサイトですが、読み込みはしますがそのままは載せません。
理由は、著作権の問題/記載が転職に成功した人に偏りがち/掲載者の意図を感じる。
の3点です。
でも面白い記載もありますので、その場合は私のバックグランドとかの考察を加え、自分の言葉で書きます。 - 一つの電力会社を除いて、私の主観ですので、ご理解ください。
- 前にも書きましたが、今でも家族ぐるみの付き合いから、ほとんど知り合いのいない電力会社まで濃淡があります。
聞ける限りは聞きます。
また沖縄電力、J-POWER(旧電源開発)、日本原子力研究開発機構(旧動燃事業団)には、全く知り合いがおりませんので、割愛させていただきます。
記事の構成としては前に記載した5つの理由+電力会社に顕著な学歴による区別。
※電力会社を「辞めたい」とか「辞めた」方が多いのに驚きました。
- 人間関係が嫌でたまらない。
体育会系・保守的・閉鎖的な社風でパワハラが多い。 - いなか勤務に辟易としている。
- 飲み会が多く、休日に行事が多い。
仕事に無駄が多い。作業そのものも無駄だし、意味のない資料作りばかり。 - 会社そのものの将来に不安を感じる。会社の先行きがわからない。
- こんなことをするために入社したのではない。スキルが身につかない。(技術系)
- 学歴による厳然としたヒエラルキーの存在。
①頂上層 東大・京大+地域のトップ国立大学卒
②中間層 その他の国立大学+私立大学
③一般層 工業専門学校+高校卒
この6点を当該電力会社に当てはめながら評価してみたいと思います。
次は北陸電力です。
前回、北陸電力の不思議ということで、なんで本社が富山なのか、と書かせていただきました。
教えていただきました。
ブログの反応は面白いですね。
旧知の陸電社員からメールです。
嬉しかったです。いわく、
街の大きさは金沢ですが、北陸の経済の発祥は富山とのこと。
特にアルミ産業の発展が著しく、これを支えるための膨大な電力が必要となった。
古くから水力発電の開発に取り組んだことが理由ではないかということです。
ちなみにアルミは原価の90%が電気と言われるほどの製品です。
納得です。
富山といえば、様々な企業を思い浮かべますが、金沢は少しテイストが違いますよね。
銀盤・立山・勝駒、名酒をいただきたい気持ちをおさえ、話題を進めます。
人間関係が嫌
これは少ないと思っていました。
私の印象では、北陸の人は謙虚で優しく控えめでした。
が、この類のコメントは辛辣で驚きました。
- ベテランが正しいという無言の文化。
絶対に正しくないから早く消えてほしい。 - まかり通る体育会系根性論。怒鳴られて毎日が辛い。
他多数で、書けないような表現もありました。
北陸電力の略称を北海道とダブるので、「陸電」にするほど奥ゆかしいというか、配慮の行き届いた会社と思っていました。
しかも全電力で一番規模が小さいので、もっとファミリーかと思っていました。
会社そのものの将来に不安
これもなかなか強烈でした。
- 規模が小さいのに、少子化で顧客が減少し給料の大幅減があるのでは。
北陸電力として細々と生きていくか、他電力や新電力に吸収されるのでは。 - 全電力の中で一番小さく、いつか切り捨てられたり大きな電力会社に吸収されるのでは。
業界再編をリアルに感じる。 - 富山にも、YKK、スギノマシーン、薬品など他にも良い会社があった。
後悔しています。 - 法令や役所の指示を遵守しようという意識が半端ない。
結果新しいことに取り組む余力がない。
でも誰もがそれで満足で、新しいことが出来るはずがない。
奥ゆかしさが自信のなさに感じます。
厳しいようですが45.84%という業界で最大の値上げ申請をするわけですから、もっと自信を持ってビジョンを示していただきたいと思います。
就活生に代わってお願いいたします。
スキルが身につかない
原子力工学出身の方からのコメントがショッキングでした。
北陸電力は2基の原子力発電所を保有しています。
志賀原子力発電所、1号機、54万kw、2号機135.8万kw。
2号機は平成18年運転開始で最新の沸騰水型軽水炉(BWR)で、再稼働を目指しておられます。
発電所敷地内に多くの活断層があり、これに活動性があれば再稼働は覚束ないと判断されています。
原子力を専攻し陸電に入社したが、入社して1回も発電所は稼働していない。
このまま定年まで稼働できないのではないかと思ってしまいます。
それだけでなく、会社もなくなるのでは。
今のうちに自分の生き様を考えるべきかもしれない。
参考:Business Journal
切実で、閉塞感と絶望感は察してあまりあります。
ホントに次の人生を考えるべきと思いました。
学歴による厳然としたヒエラルキー
北陸電力に関するクチコミには、これを気にする人が多すぎると思いました。
- 北陸にもいろいろ会社があるのに、なんで敢えてここ。
- 故郷を出て就職したら自分のような学歴でも受け入れてもらえたかも。
- 大学そのものがお山の大将、地元ではトップと思っていたが都会では三流。
会社も結局都会の大学卒が仕切っている。
読んでいて少し腹が立ちました。
北陸の冬の鉛色の空を思い出しました。
サムネの立山連峰はこんなにクリアです。
何をウジウジと、お尻を蹴り上げたい衝動に駆られました。
結論
原子力が絶望的。
結果、全電力一の大幅値上げ申請。
気持ちはわかりますが、社員は引きこもっています。
就活生の方で、空(から)でもいいので元気で、会社を盛り上げようとする方がおられれば大活躍の機会は十分あると思います。
これから会社は追い込まれる状況かもしれません。
だからチャンスです。
保守的・閉鎖的・昭和的雰囲気ムンムンですが、最も変わらざるを得ない電力会社です。
以下「勝手に解説」是非。
勝手に解説
2点あります。
いずれも北陸電力ならではのお話です。
一点目は原子力です。
北陸電力に本当に原子力は必要なのか。
そもそも北陸電力の原子力発電の電力の販売先は、関西電力と中部電力です。
域内の需要を考えると、必要性はあまりないのではないでしょうか。
日本全体の電力需給を考えた場合の必要性のように思えます。
過去に能登半島の最北端に位置する珠洲市に原子力立地しようという計画がありましたが、そのスキームもこの3電力による立地です。
当時猛烈な反対運動により頓挫しましたが、ご承知のように、珠洲市は地震の巣のように扱われ、たとえ立地がうまくいってたとしても再稼働はなかったと思えます。
今や時代は大きく動いています。
北陸電力といえども関西電力・中部電力にとっては競合であり、競合会社を支えるほどのパワーも根性も意思もないのではないでしょうか。
(追伸)
この記事の執筆中に、規制委員会がこれまでの見解を覆しました。
志賀原発敷地内の直下断層は「活動性ではないという見解を示した。」
という報道が飛び込んできました。
入社して全く原子力が動いてないとの嘆き。
間違いなく前進で、暗闇に一筋の光です。
でもこれからです。
反対派とか意味不明な裁判とかがのしかかります。
もう一点は、新しいビジネスモデル。
前に地方発信の新しいビジネスモデルをご提案いたしました。
※電力自由化、ビシネスモデルは地方にあり。パラダイムシフトです。
北陸3県の自治体は、地方であるがゆえ上記提案の実現のための資源が豊富だと思っています。
灌漑用ダムや治水ダムを保有されたり、有休土地を保有されている市町村は数多いと思います。
上記ご提案にあるようなスキームで、市町村を支える総元締めはどうでしょう。
なぜか電力自由化を後ろ向きに捉え、問題ばかり起こす業界ですが、何かおかしいと思っています。
電力業界に誰でも入って来れるようになりました。
逆に電力業界も何でもできるという発想に立脚すべきです。
誤解を恐れずにいいます。
電力業界は電力供給が強みですが、電力を供給しない会社になってもいい!
変ですか?
でもそこにもサバイバルの答えがあるかもしれません。
特に原子力がなかなか稼働させてもらえず、大幅値上げを余儀なくされる陸電さんに考えていただきたいと思います。
白紙で柔らか頭の新人には最適のテーマのような気がします。
今回は書きすぎたかもしれません。