【勝手に解明】電力会社別記事シリーズ第7弾。
中部電力です。
いわゆる中央3電力会社です。
誇り高く偉そうな長男、東京電力。
小狡く八方美人な二男、関西電力。
頑固でヤンチャな三男、中部電力。
とかよく言われました。
これまでこのシリーズでは、若い社員や就活生の皆さんに、青春ドラマのように若い力で企業体質を変えて欲しいと伝えてきましたが、この会社は無理。
という印象です。
「頑固」というのと呼応するのかもしれませんが、過去に不祥事というのをあまり聞きません。
偉い人が趣味の絵画を会社の金で買いまくったくらいです。
ダメですが、昨今の不祥事と比べれば可愛いものです。
今回のカルテルも「俺たちは悪くない」「取り消し訴訟だ」と頑張ってます。
事実、中部電力の内部告発から発覚したという噂もあります。
この点は、本当に訳がわかりませんが、企業体質は可能な限り解明するつもりです。
恒例の条件は、下記です。
理由はこれまでの【勝手に解明】シリーズをご参照願います。
- 該当電力会社のサイト・SNSは全部チェックしますが、そのままは載せません。
面白い記載もありますので、私のバックグランドとかの考察を加え、自分の言葉で書きます。 - 一つの電力会社を除いて、私の主観ですので、ご理解ください。
- 沖縄電力、J-POWER(旧電源開発)、日本原子力研究開発機構(旧動燃事業団)には、全く知り合いがおりませんので、割愛させていただきます。
記事の構成としては前に記載した5つの理由+電力会社に顕著な学歴による区別。
※電力会社を「辞めたい」とか「辞めた」方が多いのに驚きました。
- 人間関係が嫌でたまらない。
体育会系・保守的・閉鎖的な社風でパワハラが多い。 - いなか勤務に辟易としている。
- 飲み会が多く、休日に行事が多い。
仕事に無駄が多い。作業そのものも無駄だし、意味のない資料作りばかり。 - 会社そのものの将来に不安を感じる。会社の先行きがわからない。
- こんなことをするために入社したのではない。スキルが身につかない。(技術系)
- 学歴による厳然としたヒエラルキーの存在。
①頂上層 東大・京大+地域のトップ国立大学卒
②中間層 その他の国立大学+私立大学
③一般層 工業専門学校+高校卒
この6点を当該電力会社に当てはめながら評価してみたいと思います。
中部電力です。
人間関係やいなか勤務、仕事の無駄、に関する口コミはありましたが、この会社に関しては面白くないので割愛します。
ただ2つの意見だけ「名古屋人気質」の後にご紹介いたします。
この会社は、他電力と全く違う書きぶりになると思います。
ご容赦を。
名古屋人気質。
口コミの中に、現役の関東出身の中部電力マンが「名古屋人気質」そのままの企業体質と書いている記事を見つけました。
共感しましたので、失礼にならない範囲でご紹介します。
まず、信長の独創性、秀吉の体制整備と管理能力、家康の辛抱強さや堅実性。
これが気質として受け継がれているのがトヨタを中心とした、愛知県発祥の企業。
中部電力もそのままで、時に嫌われたり、性格が悪いと思われるそうです。
- 名古屋を愛しすぎるがゆえの排他性。
- 見栄っ張りで自分から心を開かない。
- 自己中心で自分が大好き。逆に他人にきつい。
- 気が強くて、他人と同じことをしたくない。
- 褒めて欲しいし、褒められたら頑張る。
浜岡原子力停止要請。
震災後すぐに開催された政府の「中央防災会議」で発表された、東海地震の発生確率「30年以内に87パーセント」にショックを受けた、当時の菅首相と海江田経産大臣は、中部電力に浜岡原発の停止を要請しました。
それまで、津波に対する防護策、海水ポンプ予備品の確保、非常用電源の設置などが完了すれば運転開始という「確認書」まで交わしていた中部電力の水野社長の悔しそうな顔が今でも記憶に残っています。
停止は受け入れるものの、高さ50mか100mか記憶にありませんが、すぐに大規模な防潮堤を造るとか、むちゃくちゃ言って抵抗しておられました。
この気丈さが、今回の「カルテル」に対する水谷副社長の「提訴する」という記者会見にも現れているのかもしれません。
原子力。
中部電力の原子力発電所は、静岡県御前崎にある浜岡発電所で沸騰水型軽水炉です。
1号機 廃止予定。
2号機 廃止予定。
3号機 110 万kW
4号機 113.7万kW
5号機 130 万kW
で、いずれも規制委員会を合格するには至っていません。
中部電力には何人もの知り合いがいます。
個人的な感触ですが、昔から今まで、なんとなく原子力に熱心な印象はありません。
一度、知り合いに質問したことがありますが一言。
「そう思われますか。会社の方針ですから。」
肯定か否定かもわかりません。
不思議な感覚でした。
結論
本当に「我が道を行く」。
上記「名古屋人気質」は当たっているのかどうか私にはわかりません。
ただ一点「気が強くて、他人と同じことをしたくない。」
これはそうかもしれません。
ご紹介した、福島事故後の対応や、今回の「カルテル」もそうです。
自由化以降、東京電力と手を組んでJERAを設立し、年商4兆円。
これもサプライズでした。
また個人の口コミ2人ほど紹介します、
「自由化が段階的に進められており、事業規模は縮小せざるを得ない。
ここにいても仕方ない」というコメントで、中部電力というよりも、業界全体を見透かされているような意見です。
ここまで次のステップが見える方だったら転職すべき、とまで思いました。
ところがもう遠くに転職された方みたいです。
誰にも相談はしていないとのことです。
現時点の東電以外は魅力的な企業です。
絶対に潰れることはありません。(経営が悪化すれば料金を値上げ、事故が起きても国が救済・支援)し、給与・福利厚生等は公務員より相当上で、公務員の次に守られている。
という方もおられます。
でもこの方も実はもう転職しているらしいです。
ここまで思いながら転職。
よく理解できません。
こんな感じの企業体質というか社員気質。
これをを受け入れるかどうかが、判断軸になると思います。
要はこんな感じが嫌ならやめるべき、大丈夫ならどうぞ。
としか言いようがありません。
勝手に解明。
もう一点、我が道を行っておられる事例があります。
今回の「燃料費調整額」の反映ロスによる値上げ申請はしておられません。
関西・九州電力が申請を控えたのは、明らかに原子力の再稼働のよる発電原価の低減です。
中部電力が申請されない理由はなかなか理解できません。
- 「燃料費調整額」の反映ロスの減少。
- 価格や卸電力価格が想定より下落したことによる期ずれ差損の縮小。
- 子会社のJERAのLNGスポット調達の改善。
などが挙げられていますが。
本当のところはよくわかりません。
転職された方も、よく業界や会社を分析しておられます。
だったらなんで辞めたの?
よくわからない謎が多い電力会社ですが、今後業界スキームがどうなろうと、名古屋人気質でサバイバルしておられるような予感がします。
次回は東京電力と関西電力です。
これまでとトーンを変えざるをえません。