【勝手に解明】ついに本丸。東京電力と関西電力はお勧めできません。

東京。大阪 就職・転職

【勝手に解明】電力別記事シリーズ、第8弾です。
いよいよ本丸の東京電力と関西電力に迫ります。
これまで就活生で、電力会社への入社に逡巡される方や、苦労して入社したものの、想像以上のご苦労で辞めたいという方を励ましてきたつもりです。
他業界と比べても明らかに「ホワイト」ですし、問題があっても世間的には大したことありません。
会社が悪い、というか悪く言われる業種なので、ご自身の力で是正していって欲しい。
というのが本意でありました。

でも、この2社はお勧めできません。
これまでのここで書いてきた電力会社とは違うレベルの会社と考えていただいて結構です。
就活生は他社に力点を置かれた方がいいと思いますし、転職希望者は私がこれまで綴ってきた記事を参考に身の振り方を検討された方が良さそうです。
特に有資格者や技術のある方は、引く手数多だと思います。

言い過ぎ?

世界を震撼させるような原子力災害を起こしながら、何十兆円という損賠や廃炉費用が必要なことは忘れても「傲慢さとプライドと隠蔽」だけは決して忘れず、いつまで経っても稼働可能な原子力発電所の地元の理解を得られない会社。

度重なる不祥事で、社長が4代続けて実質的には「引責辞任」。
5人目の現社長も役員報酬半減。
更に、鳴り物入りで外部から来られた会長も巻き込んでます。

理由は後ほど詳しく書きますが、電力会社の先輩として、こんな会社をおすすめするわけにいきません!
しかも現在、政府や指導監督官庁である経済産業省を激怒させています。
そのうしろには当然世間の目や、怒りがあります。

恒例の条件は、下記です。
理由はこれまでの【勝手に解明】シリーズとは少し違う切り方をします。

  • 該当電力会社のサイト・SNSは全部チェックしますが、そのままは載せません。
    面白い記載もありますので、私のバックグランドとかの考察を加え、自分の言葉で書きます。
  • 記事の構成としては前に記載した5つの理由+電力会社に顕著な学歴による区別の内うち「会社そのものの将来に不安」「学歴による厳然としたヒエラルキー」を中心に構成します。
    ※電力会社を「辞めたい」とか「辞めた」方が多いのに驚きました。
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両社の不祥事とお騒がせ。

福島事故意向の不祥事と傲慢ぶりを一覧にします。
多いですね〜、呆れます。
詳細は下記に。

※大手電力会社就職、おすすめ比較。企業体質は微妙に違うようです。
変わりたい変われない電力会社の企業体質。このままでは周回遅れに。

東京電力です。

  • 福島第一発電所事故の発生。
  • 福島事故後の「炉心溶融」を絶対に認めず「廃炉」という言葉も口しない。
    再稼働を意識した、傲慢にすぎる記者会見。
  • 事故後テレビ会議での本社意向の押し付け。
  • 東電柏崎刈羽原発での安全対策工事未了の内部告発。
  • 福島事故記念館での土産物販売。
  • 柏崎刈羽原発中央制御室での幹部の警備破り。

関西電力です。

  • 福井県高浜町助役からの関電幹部の金銭授受。
  • 金銭授受による追徴課税分の補填。
  • 電気料金値下げによる役員報酬カット分の補填。
  • 中部・関西・中国・九州電力によるカルテル。
  • 首謀であるはずの関電へのリニエンシー制度の適用。
  • 関電社員の替え玉受験。
  • 関電社員の国家資格「施工管理技士」の不正取得。
  • 子会社を通じての不正な顧客情報の取得。

就活生・転職希望者の意見。

口コミとかで、さまざまな意見がでています。

  • 事業性が皆無な除染・賠償・福島復興は負の遺産。
  • 将来的なことを考えたら震災前に戻る気がしない。
    でも地元の人も震災前に戻れないとしたら本当に申し訳ない。
  • 会社は古き良き時代を守りたくて、本当は権益を守りたかったのでは。
  • 自由化でチャレンジすることが増えると思っていたが、上の人は危機感を煽るばかりで焦りまくっている。
  • 不祥事、上層部の対応は所詮トカゲの尻尾切りで、何も変わらない。

ああそうか、と思っているところに東京電力社員の記事を見つけました。
あんまりなので、そのまま掲載します。

悪いのは原子力部門。
ほかの部門はその尻拭いを散々にさせられた挙句ボーナスも無し、給料も未だに削減中。
ただのとばっちり。

会社がやらかした一大事に比較して待遇はそれほど悪くはない。
バックに国がいるから、絶対に潰れない。
転職して痛い目に遭うより現状維持で踏ん張る方が賢い選択。
無理やり加害者意識を植えさせられるが、自分には関係ない。
反省しているフリをして、仕事して給料貰えればそれでいい。
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勝手に解明。

驚きました。
この会社はトップから末端までこんな感じでしょうか?
「同じ穴のムジナ」
被災者の方々の顔が、申し訳なくて直視することができません。

東京電力・関西電力のあるべき将来図

グループ会社を通じた顧客情報の不正利用に関し、関西電力が経産省に「詫び状」を提出しています。
その中に、電力業界の将来図が垣間見えます。
列挙します。

  • 内外無差別取引、グループ会社優先の電力供給をやめるということ。
  • 長期契約の導入と取引先の拡大、相対取引を増やし電力市場への卸売拡大。
  • 関西エリアに限定せず、経産省の自由化方針に従う。
  • 発販分離。

ポイントは「発販分離」。
評判の悪い「送配電の法的分離」を資本分離にするのはもちろん、発電と販売の分離まで受け入れるということです。
要はバラバラになります、ということです。

これでも問題は多いと思っています。
誰が「発電事業」を担うのかという点です。
分離するとはいえ、この2社の残党が担うなら意味ありません。
また何かやります。
それでなくとも、原子力を電力会社が担うことに無理があることは「福島」が証明しています。
火力もエネルギー危機をユーザー負担でしか乗り切るのは無理。
今回の値上げ申請で晒されました。
このままの体制では、近々また値上げです。
というか温暖化対策で化石燃料そのものが消えゆく運命にあります。
「送配電会社」と同様、国そのものか国が責任主体なりうる事業体の運営が相応しいと感じます。

これは何を意味するか、2社は単なるPPS、すなわち小売電力事業者になってもらうということです。
そうなる可能性があるという前提で、就職・転職を考えていただきたいと思います。

将来図の中に飛び込むべき人

この2社を目指べき人は以下です。

  • 東大・京大のような超一流大学ご出身で、とにかくこの2社でないとプライドが許さない人。
    歴史的企業文化の継承者で、泥舟に敢えて乗りたい人です。
  • それ以外で、会社名の安定感を信じる人。
    「PICKUP」で紹介したような大馬鹿者です。

それ以外の方は、これまでご紹介した他電力会社をお勧めします。
ご自身の地元でなくても。

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塾長こと一村一矢

「電力会社就活塾塾長」こと一村一矢です。
電力会社のOBで、40年あまり原子力発電所を中心に勤務いたしました。
引退後は小説やコラムを書いています。電力ネタはあまり興味のあるモチーフではありませんでしたが、コロナ禍で企業や店舗がバタバタと倒れる中、電力会社への就職希望者が殺到という噂を耳にしました。 電力会社は今も安定企業なのでしょうか? 就活生のために私の知る限りの実態をお伝えいたします。