【勝手に解明】北海道電力はホワイト企業。でも辞めたい社員もいます。

函館夜景 就職・転職

前に電力会社ごとの企業体質の微妙な差を記事にさせていただきました。
※大手電力会社就職、おすすめ比較。企業体質は微妙に違うようです。
反響が大きく少し驚いています。
ご批判もありましたが、もっと詳しくならないか、というのが圧倒的でした。
電力会社ごとに知ることを網羅的に書いたつもりでしたが、1社10行程度では中途半端で物足りない。
何も解決にならないという意見が大半でした。
出身会社以外は、友人からの仄聞や想像ですから仕方ないと思っていました。
でも読者さんのストレスになることは間違い無いですよね。
だって全電力会社受ける就活生はいませんものね。

加えて、インパクトがあったのは「転職したい方の理由が、反面教師となる。
それがその会社を選ぶデメリットだからキッチリ教えて欲しい」という電力会社就職希望者の意見です。
な〜るほど。
でも、口コミサイトとかあるでしょ、と思いましたが内部の雰囲気が分からないのに個別の口コミを理解できないということです。

Agree!爺さんはやります。
電力会社別に一記事にします。が以下の点ご理解ください。

  • 該当電力会社のサイト・SNSは全部チェックします。
    上位表示されるのは口コミサイトですが、読み込みはしますがそのままは載せません。
    理由は、著作権の問題/記載が転職に成功した人に偏りがち/掲載者の意図を感じる。
    の3点です。
    でも面白い記載もありますので、その場合は私のバックグランドとかの考察を加え、自分の言葉で書きます。
  • 一つの電力会社を除いて、私の主観ですので、ご理解ください。
  • 前にも書きましたが、今でも家族ぐるみの付き合いから、ほとんど知り合いのいない電力会社まで濃淡があります。
    聞ける限りは聞きます。
    また沖縄電力、J-POWER(旧電源開発)、日本原子力研究開発機構(旧動燃事業団)には、全く知り合いがおりませんので、割愛させていただきます。

記事の構成としては、前に記載した5つの理由+電力会社に顕著な学歴による区別
※電力会社を「辞めたい」とか「辞めた」方が多いのに驚きました。

  1. 人間関係が嫌でたまらない。
    体育会系・保守的・閉鎖的な社風でパワハラが多い。
  2. いなか勤務に辟易としている。
  3. 飲み会が多く、休日に行事が多い。
    仕事に無駄が多い。作業そのものも無駄だし、意味のない資料作りばかり。
  4. 会社そのものの将来に不安を感じる。会社の先行きがわからない。
  5. こんなことをするために入社したのではない。スキルが身につかない。(技術系)
  6. 学歴による厳然としたヒエラルキーの存在。
    ①頂上層 東大・京大+地域のトップ国立大学卒
    ②中間層 その他の国立大学+私立大学
    ③一般層 工業専門学校+高校卒

この6点を当該電力会社に当てはめながら評価してみたいと思います。

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まずは北海道電力です。

北海道といえばどういうイメージですか?
私のイメージは、松山千春の「大空と大地の中で」そのままです。
広大で、どこまでも続く大地。
絶景と雄大さ。
観光客にはいいですが、北海道電力にとってはどうなのでしょうか。

前にも書きましたが、北海道電力には友人がいます。
お会いするたびに、痒い所に手が届くような対応をしていただけます。
私の知り合いはフワッとした感じで、お会いして不快な思いをしたことはありません。
ご一緒にアメリカに出張したときに、特にお世話になった方です。

ラスベガスでカジノばっかりしていましたが、食事の時なんかは会社のことを熱く語っておられました。
ラスベガスの砂漠と北海道はよく似ているらしいです。
札幌は、砂漠の中の不夜城?

いなか勤務に辟易

この意見は大変多いような気がしました。
広大な供給エリアですから当たり前かもしれません。
ただ当たり前では済まされないのでは、と思う意見もありました。

  • 転勤が「過酷」。この表現は普通では無いですね。
  • 女性の場合、結婚・出産と経験して復帰しても特別な配慮がない。
    男女雇用均等の面との取り合いが会社としても難しい問題ですね。
    例えば札幌から道東への転勤。
    そんな意図がなくても「辞めさせようとしている」なんて言われますよね。
  • 一生を北海道に決められるのは嫌。
  • 転勤が激しく(多い・遠い)自宅は易々と持てない。
    持ってしまうと一生単身赴任を覚悟しなければならない。
  • ここまで行かなくても転勤に対する不満が多かったような気がします。
    加えて、東京勤務は何か別格のように考えている人が多いように思います。
    上記の女性も東京勤務ならいい、というような感じでした。

私の友人も、知り合いになったのは彼の東京勤務時代でしたが、札幌に帰ってからも、ずっと東京に戻りたいと言ってました。
どんな仕事ではありません。
希望は「東京勤務」でした。
北海道の人の特徴ですか。

学歴による厳然としたヒエラルキー

人事から言われたということで、驚くべき発言を見つけました。

大卒採用は主に一流大卒の超エリートのみ。
高卒採用なら重用されるのは工業高校トップクラスのみ。
それが同じ土俵で知的能力を競うのですから高卒採用者が不利なのは当然。
「学歴」の差ではなく「能力」の差。
でも無理して三流大学に行くくらいなら、採用という面では高卒の方が得。

どう思います。
どの電力会社もこういう雰囲気がありますが堂々と、しかも就活生に言うとは。
でもこれは本音なのでしょう。
不遜で傲慢。
こういうの、外部の関係者やお客さんとの話でも、雰囲気が出ますよね。
個人の問題と信じたいです。

結論

人間関係が嫌/仕事に無駄が多い/会社そのものの将来に不安/スキルが身につかない、につきましては、コメントはありましたが他電力と比べて特徴的なものは見当たりませんでした。

転勤に関する不満と不安。
信じがたい管理部門の不遜で傲慢な発言。

と言う感じです。

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勝手に解説

「自由化の中、社内改革しなければ淘汰される」と言う意見がありました。
他電力同様、北海道電力も32%の料金値上げを申請しておられます。
ただ、値上げ申請会社のうち唯一(私はそう認識していますが、間違っていたらごめんなさい)、
藤井社長は「泊原発が再稼働できれば値下げする」と明言されておられます。
先程の不遜・傲慢発言をカバーするような発言で、社長の気持ちがよく現れたものだと思います。
誰が考えても理不尽な、司法による最先端技術の集約である原子力の稼働判断。
藤井社長の怒り・申し訳なさの表現であると理解できます。

この辺りが入社された後の大きなミッションです。

泊原子力発電所、再稼働

大きなミッションです。
泊原発1・2号機、57万9千kW、3号機、91万2千kW。

単に北海道電力だけのミッションではありません。
東日本の50Hz地域で唯一の加圧水型軽水炉(PWR)です。
加圧水型軽水炉(PWR)の健全性は前にも特集いたしました。
※電力会社就活での原子力に関する質問。この時期、答えは難しいですね。

その他は全て沸騰水型軽水炉(BWR)で、まだまだ再稼働には至りません。
反対に泊原発の再稼働に関しては、北海道新聞の調査でも59%の方が再稼働を容認しています。
電力会社のもまだまだやるべきこと・考えるべきことがあります。
入社された際には是非、力になっていただきたいと思います。

設備の脆弱性

北海道電力に関しましては、個人的思いですが、なんとなく設備の脆弱性を感じています。
よく調べもせずにコメントして、気を悪くしないでください。

苫東厚真火力発電所事故

北海道胆振東部地震の際の全道ブラックアウトは印象に残っています。
当時、全道の供給力を一手に支えていた「苫東厚真火力発電所」地震の影響で緊急停止し周波数が低下。
一挙に停電地域が全道に拡大したものです。
コメントの中にも一部ありましたが、今は40年前の火力発電所に頼らざるを得ない異常な状況です。
一刻も早く脱する必要があります。
泊原子力発電所の再稼働の後は、全ての設備の点検です。
広大なエリアでの膨大な設備だとは思いますが、総力をあげていただきたいと思います。

北海道東部大地震

2013年2月25日、北海道東部で震度5弱の地震が発生しました。
単なる地震ではなく、北海道千島海溝で切迫しているとされる大地震の震源域内とのことで、非常に心配されています。
上記設備の総点検と同時に、大地震に備えた設備の強靭化も考える必要があります。

この2点、いかにも技術サイドの業務のようですが、決してそうではありません。
事務系の方も当然必要となります。
これまで私の記事では「仕事・業務」ではなく「ミッション」と言う言葉を使いました。
そう「使命・役割」なのです。
転勤が過酷で、変な管理屋がいることも確かなようです。
でも北海道電力には「大空と大地の中で」と同じように、雄大ですが厳しいミッションがあるのではないでしょうか。

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塾長こと一村一矢

「電力会社就活塾塾長」こと一村一矢です。
電力会社のOBで、40年あまり原子力発電所を中心に勤務いたしました。
引退後は小説やコラムを書いています。電力ネタはあまり興味のあるモチーフではありませんでしたが、コロナ禍で企業や店舗がバタバタと倒れる中、電力会社への就職希望者が殺到という噂を耳にしました。 電力会社は今も安定企業なのでしょうか? 就活生のために私の知る限りの実態をお伝えいたします。