【勝手に解説】電力会社別一記事シリーズ第4弾。
次は東北電力から遠く離れた九州電力です。
「九州人気質」で、Google検索しました。
トップに出てきたのが「頑固な反面,義理人情には厚く,陽気で豪快な人が多い。」ということです。
過去に九州・下関財界のトップが「(中央から)そこまで言われるなら、九州だけ日本から独立する」と発言された経営者を2人ほど知っています。
お一方が九州電力、もうお一方は九州ナンバーワンの銀行の頭取です。
何ちゅう肝っ玉。
でも私の性格上、九州人が大好きになりました。
現電気事業連合会の池辺会長。
本来は、東京・関西・中部で回していたポストが、不祥事の連続で自分に回ってきたという感じです。
玄海・川内原子力発電所の再稼働により、値上げ申請は回避できたものの、自社でやるべきことは山積みかと思います。
「九州が独立するどころか、日本を代表するなんて、いい加減にして欲しい」。
という感じではないでしょうか。
池辺会長の九州人としての男気でしょうか。
イメージ先行で、本当はどんな方か知りませんが、九州人は面白いです。
恒例の条件を事前に明記します。
- 該当電力会社のサイト・SNSは全部チェックします。
上位表示されるのは口コミサイトですが、読み込みはしますがそのままは載せません。
理由は、著作権の問題/記載が転職に成功した人に偏りがち/掲載者の意図を感じる。
の3点です。
でも面白い記載もありますので、その場合は私のバックグランドとかの考察を加え、自分の言葉で書きます。 - 一つの電力会社を除いて、私の主観ですので、ご理解ください。
- 前にも書きましたが、今でも家族ぐるみの付き合いから、ほとんど知り合いのいない電力会社まで濃淡があります。
聞ける限りは聞きます。
また沖縄電力、J-POWER(旧電源開発)、日本原子力研究開発機構(旧動燃事業団)には、全く知り合いがおりませんので、割愛させていただきます。
記事の構成としては前に記載した5つの理由+電力会社に顕著な学歴による区別。
※電力会社を「辞めたい」とか「辞めた」方が多いのに驚きました。
- 人間関係が嫌でたまらない。
体育会系・保守的・閉鎖的な社風でパワハラが多い。 - いなか勤務に辟易としている。
- 飲み会が多く、休日に行事が多い。
仕事に無駄が多い。作業そのものも無駄だし、意味のない資料作りばかり。 - 会社そのものの将来に不安を感じる。会社の先行きがわからない。
- こんなことをするために入社したのではない。スキルが身につかない。(技術系)
- 学歴による厳然としたヒエラルキーの存在。
①頂上層 東大・京大+地域のトップ国立大学卒
②中間層 その他の国立大学+私立大学
③一般層 工業専門学校+高校卒
この6点を当該電力会社に当てはめながら評価してみたいと思います。
九州電力です。
前にもお伝えしましたが、九州電力の親友はラグビー部出身です。
彼から紹介された方も、前述の九州男児そのままの方や、男前の女性もいます。
彼女は陸上競技でオリンピック代表候補になったこともある方です。
いずれも、口コミにあるような「体育会系で我慢できない」という感じではありません。
確かにバンカラな感じはしますが、後輩の面倒見の良い、豪快な方々です。
そのためかどうかわかりませんが、九州電力に対するネガティブな意見は、他電力と比べ少なかったような気がします。
あまりの体育会系で、そんなこと言える雰囲気ではない。
書いているのがバレたら酷い目に遭う、ということなのでしょうか。
そんなことないと信じます。
ワークライフバランス
ネガティブな意見が少ないと申し上げましたが、特徴的なことに少し気づきました。
一つは「ワークライフバランス」という言葉が頻出することです。
九州電力の中でこの言葉、流行っていますか?
- 「ワークライフバランス」は今は抜群だがシステム改革で、どうなるかわからない。
将来を考えて準備した方がいいかも。 - 社内文書の修正に費やす時間がとんでもない。
上までハンをもらったら終わった感。
でも「ワークライフバランス」の良さを考えると仕方ないのでは。
自分の趣味もできるし、資格も考えられる。 - 週2回くらい2時頃まで、度重なる休日出勤。
私にはブラックでした。
これからの自身の人生がどうなるか不安でした。 - どうしても昔ながらの文化があり、それから抜けきれない役員・管理職がある。
それが部下に引き継がれ、パワハラを教育と勘違いしている人がいる。
「ワークライフバランス」はまずまずだが、今後の会社の動向や古い体質が払拭できるかどうかによってはどうなるかわからないので、自分の人生に不安。
ということです。
Only my own.
思わず変なタイトルをつけました。
これが九州人ですか?
読んでいるうちにふと気づいたのですが、自分だけ?
奥さんや子供の将来は?
相談したとか、心配したとか、家族のためにとか、という言葉が出てきません。
九州男児たるものそんなことを口に出せないということですか。
少し他電力との差を感じました。
良いか悪いかはよくわかりませんが、そういう家庭感なのでしょうか。
会社の将来が不安
後述しますが、九州電力は展望の明るい電力会社であると感じています、
にもかかわらず、やはり「会社の将来が不安」とうい意見が散見されました。
個人の感覚として、発電所勤めで一生を決められた感がある。
という意見もありましたが、多かったのは、
- 地域独占が長く費用対効果の概念がない。世間ずれで営業ができるわけがない。
- 電力システム改革によりもう大手電力会社はいらない。
というもの。
私に言わせれば、九州電力さえこんな感触ですか。
根は深いと感じざるを得ません。
結論
個人的に最も健全と思っていました九州電力さえ、数は少ないですが危機感を持った人はおられます。
また、どこの電力会社にも見られますが、古い企業体質に起因する問題点も少なからずあるようです。
率先して池辺社長のように業界を牽引していただきたいと思います。
以下、勝手に解説。
勝手に解説。
九州電力の武器は間違いなく「原子力」です。
一昨年の冬。
突然電力危機が日本を襲いました。
驚きました。
冬は、夏ピークを乗り切るために、法定点検をスケジューリングし、万全を期す時期です。
でも、この年は冬に予備力1%。
給電指令の担当たちが大慌てしている様子が手に取るようにわかります。
原因は複合要因と言われています。
まずは想定をはるかに上回る「大寒波」による空調需要の増大。
LNG産出国で重なったトラブルとパナマ運河渋滞による、燃料調達の困難と遅延。
悪天候による太陽光発電の無効力。
ということです。
昨今、自然現象が激甚化しているように思いますが「雪よお前もか」という感じですね。
ここまでは報道されていますが、知っていただきたいのはこの後です。
予備力1%と、電力会社は追い詰められ他電力と電力融通しあっていますが
それでも、九州電力の原発3基は稼働していたという事実です。
玄海3号機の118万kW、川内1、2号機の89万kW×2、合計298万kWです。
これがなければ経産省も呑気にしておられず、コロナの緊急事態だけでなく、国民への計画停電のお願いも同時進行させなければならなかったのではないでしょうか。
原子力
現状規制委員会から再稼働に同意されているプラントは、佐賀県玄海3・4、各118万kW、鹿児島県川内1・2、各89万kWの4プラントです。
池辺社長は記者会見で「年間の小売販売電力量約800億キロワット時のうち(4割弱の)300億キロワット時を(発電コストが安い)原発で生み出せる」とコメントしておらてます。
九州電力は関西・中部と並んで電気料金値上げを申請していません。
ご本人は慎重ですが、私は2023年度、十分に黒字転換可能だと思っています。
料金プラン
先程、業界を牽引していただきたいと申し上げたのはここです。
大手電力7社が申請した料金値上げは「圧縮した上で再申請」ということになったようです。
各社ギリギリのところでの申請だったと思いますが、今回の申請で収支が改善するのかどうか。
難しいと思います。
再生可能エネルギーによる「自然エネルギー」による電気ならぬ、「原子の灯による電気」プランを売り出して欲しいと思います。
過去九州電力にも「説明会ヤラセ事件」や今回の一連の「カルテル」「個人情報共有事件」。
嫌な不祥事もありました。
今後の【勝手に解明】シリーズで特集しますが、東京電力・関西電力への入社はお勧めしませんし、転職すべきという論調になると思っています。
度を超えた酷さです。
ただ、九州電力につきましては、さまざまボヤいておられるものの、企業体質はまだまだ元に戻れるできると思っています。
また会社に残り、原子力という圧倒的なアドバンテージを活かしたビジネスがいろいろと見えてきます。
就職を辞める、転職する。
この会社はもったいない、の一言です。