【勝手に解明】四国電力はホワイト企業。でも辞めたい社員もいます。

しまなみ海道 就職・転職

【勝手に解明】電力会社別記事シリーズ第6弾。
四国電力です。
前に四国電力の雰囲気を、伊方原子力発電所の子供向けイベントを例にとってご紹介いたしました。
※参照:大手電力会社就職、おすすめ比較。企業体質は微妙に違うようです。

何か、はちゃめちゃな会社のように受け取られた方がおられたとしたらお詫びいたします。
聞こえが悪かったと思います。
「泰然自若・我が道をゆく」という感じでしょうか。
範士の身分でありながら世の中を変えるべく奔走した、坂本龍馬を生み出した土地です。
私の元上司に四国電力元幹部の御子息がおられましたが、本当に我が道を行っておられました。
そのイメージからかもしれません。
ただ、いろいろと調べるにつき、特徴的なことにいくつか気づきました。
結論から言うと、就職を逡巡したり、転職を考えるほど大変な会社でもありません。
詳細は以下に。

恒例の条件は、下記です。
理由はこれまでの【勝手に解説】シリーズをご参照願います。

  • 該当電力会社のサイト・SNSは全部チェックしますが、そのままは載せません。
    面白い記載もありますので、私のバックグランドとかの考察を加え、自分の言葉で書きます。
  • 一つの電力会社を除いて、私の主観ですので、ご理解ください。
  • 沖縄電力、J-POWER(旧電源開発)、日本原子力研究開発機構(旧動燃事業団)には、全く知り合いがおりませんので、割愛させていただきます。

記事の構成としては前に記載した5つの理由+電力会社に顕著な学歴による区別
※電力会社を「辞めたい」とか「辞めた」方が多いのに驚きました。

  1. 人間関係が嫌でたまらない。
    体育会系・保守的・閉鎖的な社風でパワハラが多い。
  2. いなか勤務に辟易としている。
  3. 飲み会が多く、休日に行事が多い。
    仕事に無駄が多い。作業そのものも無駄だし、意味のない資料作りばかり。
  4. 会社そのものの将来に不安を感じる。会社の先行きがわからない。
  5. こんなことをするために入社したのではない。スキルが身につかない。(技術系)
  6. 学歴による厳然としたヒエラルキーの存在。
    ①頂上層 東大・京大+地域のトップ国立大学卒
    ②中間層 その他の国立大学+私立大学
    ③一般層 工業専門学校+高校卒

この6点を当該電力会社に当てはめながら評価してみたいと思います。

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四国電力です。

四国電力の口コミやブログを見て感じたことは、他の電力会社に比べて偏りが大きいと言うことです。
以下ご説明いたします。

人間関係が嫌。

他電力では、体育会系の体質が合わない、保守的で若手の意見が無視される、とか。
さまざまです。
当たり前のことと受け止められておられるのか、気にしないのか、本当に新進の気質で、若い人の意見も十分に徴用されるのか。
理由はわかりませんが、ほとんど見かけませんでした。

いなか勤務に辟易。

これも他電力とは一線を画する感です。
一生、こんなところで暮らすなんて考えられない、と言う感じではありません。
四国は平穏すぎて刺激がなく、成長環境もない。
ほとんどの社員は四国愛が強く、四国出身でない自分は肩身が狭い。
四国での生活や勤務、土地柄そのものを否定している方はほとんど居られません。
「四国は好きだけど、安寧すぎるのでは」と言う感じでしょうか。

会社の将来に不安。

予想はできましたが、このご心配・悩みが最も多いようです。

大手電力会社といえども、売り上げでいうと、北陸電力とほぼ同程度、下には沖縄電力のみという規模感です。
「吹けば飛ぶような会社」「他の会社に侵食されるのでは」と言う思いが多いようです。
さらに昨今の業界環境から考え「ネームバリューだけが取り柄と思っていたが福島事故以降、東電と同じくらい評判が悪い」「そもそも今の業界評判の悪さを乗り切れるような会社ではない」。
ネガティブな感触が多く見かけられました。

実際、古くから「噂」は聞いています。

エンロン

1990年代に、ヒューストンにある総合エネルギー取引を行う「エンロン」が四国電力を買うという噂が飛び交いました。
当時、他電力のことではありますが、日本の産業の根幹である電力事業が、外国に侵食されることなどあってはならないと思い、成り行きを心配したものでした。
結果としては、エンロンはインドでの電力投資に失敗し400億ドルの負債を抱え倒産しました。
不謹慎ながら、胸を撫で下ろした思い出があります。

NTT

最近では、脱炭素の手立てのないNTTが、投資対象として四国電力をターゲットにしているという噂があります。
※参考:NTTが四国電力買収でこじ開ける「電力大再編時代」の新たな扉

確かに通信業界の設備構成を想像すると、求められる温室効果ガスの大幅削減に結びつけられる手立ては少ないような気がします。
ならいっその事、可能な企業をグループ内に取り込んでしまえ。
考えうる手段だと思います。
四電さんは、いち早く伊方原子力発電所3号機の再稼働を成し遂げられております。
NTTは、原子力をリスクとみて逡巡されているようです。
理解に苦しみますが。
噂の域を出ないが、なんとなくリアリティがある話です。

結論

四国電力さんのコメントは特徴的です。
他電力のように、会社が嫌で嫌でたまらなく、とにかく辞めたいと言う雰囲気ではありません。
社内の人間関係や、四国の田舎勤務がいやだと言うことではなく。
四国愛が強く、地元の電力会社がこれからも大丈夫なのか。
都会の電力会社のせいで、業界そのものの評判が悪く、会社が買われてしまうのでは。
その後どうなるのか不安でたまらない。
と言う感じです。

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勝手に解明

前の記事でも書きましたが、私の四国電力さんのイメージは「自身が信じる正しい道を直向きに」と言う感じです。
でも実際は、四国愛は強いものの「所詮四国なんて。。」と言う複雑な感覚を感じました。

四電さんのイメージという記事がありました。
①地域密着型の電力会社。
②地域社会への貢献度が高い。
③新進の気質を生かしたエネルギー技術開発拠点。
という事です。
③が面白いです。
これからそうなって欲しいという意味らしいです。
昔、多度津の原子力工学試験センターを見学させていただきましたが、こういう技術的な新進研究をやってくれという事でしょうか。
【勝手に解明】シリーズで、こんな意見初めてです。

電力会社に海外資本は、日本の経済安全保障の点でもナショナリズムでも大反対ですが、日本の企業再編の一環なら検討すべき選択肢もあるように思います。
電力供給という事業が絶対になくす訳にいきませんので、弾力的思考も必要かもしれません。

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塾長こと一村一矢

「電力会社就活塾塾長」こと一村一矢です。
電力会社のOBで、40年あまり原子力発電所を中心に勤務いたしました。
引退後は小説やコラムを書いています。電力ネタはあまり興味のあるモチーフではありませんでしたが、コロナ禍で企業や店舗がバタバタと倒れる中、電力会社への就職希望者が殺到という噂を耳にしました。 電力会社は今も安定企業なのでしょうか? 就活生のために私の知る限りの実態をお伝えいたします。